特急列車に乗っていた
流れる外の景色は 青空 やがて雨に変わり やみ 夕日のオレンジが差し込み 夜になる 気がつけば 降りたい駅は遥かうしろ 僕は次の駅を待つ 駅舎が見えてくるが 止まらずに通過 また次の駅を待つ ずいぶん遠くまで来てしまった 列車はゆっくり停車する 見も知らぬ駅 見も知らぬ街 不安が体を躊躇させ 降り損なった僕を乗せたまま 列車はまた動き出す 何度の朝日を見ただろう 何度の夕日を見ただろう 雨は降り、そして止み 景色は早送りで過ぎていく 僕は特急列車に乗せられたまま 見失った僕の駅を探しているのだ
by idolater
| 2008-02-29 12:00
| ことば
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