もう午後に近い午前中の寝室
カーテン越しの薄暗い光の中 君の手を持ち上げて そう手というものは 腕というものは 想像以上に重いもの その手を持ち上げて、指を絡ませる けれども 君は夢うつつに 嫌がり振りほどいたから 逆の手も試してもみたけれど それもまた振りほどかれたから 私は仕方なく両の手を 光の届かない枕の下に入れて 安心を探す 枕の下には夜と同じ暗闇が広がる そして夜と同じ温度 ひんやりしていてあたたかく やわらかく腕を押し返す感触 もうすぐ午後になる じっとりと暑い午後になる もうその気配がすぐそこ カーテンのすぐ裏まで来ていて 存在を主張している おかいまいなしに眠る君 私は枕の下の世界から ひとり這い出して ドアの向こうへ歩きはじめる
by idolater
| 2008-07-07 22:57
| ことば
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